乳がんについてのイメージ

がん。

それは私にとってはあまり遠い存在ではありませんでした。

私は看護師をしていて、以前血液腫瘍科病棟で働いていたこともあったので、治療として外科的手術、抗がん剤放射線治療があることを知っていました。そして、

その治療のつらさや精神的なつらさがどんなものであるかを。

ただ、その病棟では血液のがんと、特殊な固形がんの患者さんのみだったので、乳がんの医療的な情報については国家試験のために勉強した遠い浅い素人のような記憶しかなかったです。覚えていたワードは、「しこり」「乳頭からの分泌物」「外側上方が好発部位」。そんな素人同然のものでした。

そんなものよりも、小林麻央さんの印象が強かったです。彼女が亡くなった時、おこがましくも私が代わりにがんになればよかったのにと思いました。あんなに若くて、美しくて、優しくて、家族からも世間からも必要とされている人がなぜ、と。アラフォー独身の私より、麻央さんの命の方が永らえるべき命だと。

誤解を恐れずに言いますが、今でも本当にそう思っています。命に優劣はないけど、麻央さんは本当にかなわない存在です。どうしたらあんな人になれるんだろう?